不合理な借金について
世の中には、私たちと同じ教育を受け、仕事をしているにも関わらず、借金を繰り返し、債務整理などに追い込まれる人がいる一方で、借金とは無縁なまま、堅実に財産を築いていく人もいます。
借金をしない人から見れば、不必要な借り入れを繰り返し、余分な利息を支払っている人の姿は、不合理にしか映らないでしょう。
では、なぜ不合理な借金を繰り返すのか?
このテーマの答えって、難しいと思いますが、預金残高の金額と借入限度額を混同するからなんです。
特徴としては、繰り返し借金をする人っていうのは、自分のローンやキャッシングの借入限度額を、そのまま、預金残高の金額と混同をする傾向があります(恥ずかしながら、私自身が過去そうでした)。
例えば、預金残高の額が50万円あって、クレジットカードの、借入の限度額が100万円になっているとします。
本来なら、自由に使えるお金の金額は、預金残高の金額である50万円なんですが、繰り返して借金をする人の、自由に使えるお金の金額って、預金残高の金額50万円と借入の限度額100万円の、合計150万円だと勘違いをしてしまうんですよね。
誰もが皆、借金に対して警戒心を持っているとは思いますが、繰り返して借金をする人って言うのは、借り入れと返済を繰り返す度、預金残高の金額と、借金の線引きが曖昧になってしまっているんです。
こうなってしまうと、かなりの重症ですから、負のスパイラルから抜け出すのも難しくなってしまい、負のスパイラルから抜け出すには、弁護士の先生に相談をして、任意整理や個人再生、破産手続などを、せざるを得ない状況になってしまっているんです。
返済プランの為に整理をしましょう。
現在、お金を借りている金融機関を把握しましょう。
●金融機関ごとにいくら借りているか整理する
●毎月の返済日を把握しておく
●毎月の決まっている収入(給料等)を把握する
●毎月の決まっている出費(家賃・公共料金等)を把握する
●毎月の返済に無理なく充てられる金額を把握すること。
以上をメモに記録して、ご自身の生活を見直して返済の負担を軽くしましょう。
このように、真っ先にできることとは、現在の生活を見直すということです。
単に、日々の生活を見直すことができれば、返済をして、もう少し生活のゆとりができます。
まず、何に1番、お金を使っているのかを確認しましょう。
余計な出費をしているのであれば、来月からその部分の節約を意識してください。
クレジットカードについて
クレジットカードの扱いには注意しましょう。
クレジットカードに頼りすぎると、クレジットカードの借金を背負うことになります。
もしも心配な人は、電子マネーを使うのもひとつの手だと思いますよ。
あと、給料日直後に返済をして、いきなり生活が苦になるという人は少ないはずです。
返済後に普通に生活をしていたら、給料日の10日前あたりからジワジワと金欠を感じはじめる人がほとんどのはずです。
快楽主義的とはいいませんが、月末のことを考えずにお金を使っていると、そうなってしまうことがあるようです。
毎月の支出が黒字になるようにしよう
ボーナスといった、臨時収入があった場合は、必ずそれを返済に充てるようにしましょう。
せっかくのボーナスを返済に充てるのは、正直もったいないですが、これらは必須です。
積極的に返済をしていくと、今後の返済が楽になるので、臨時収入は、千載一遇のチャンスといっても過言ではないのです。
可能であれば、全額を返済に充てたいところですが、食事を奮発する程度で返済を済ませましょう。
つまり、積極的に繰り上げ返済をしていくことで、支払う利息を減らすことができます。
次に、利息ですが、利息は基本的に借入残高(現在、返済すべき金額)にかけて、日割りで計算されているんです。
借入残高を減らすことができれば、それだけで、次に支払うべき、利息は大幅に減るんですよね。
例えば、80万円の借入残高があって、金利が18%とします。
これをそのままにし30日後に返済するのと、50万円まで一気に返済をしてから、30日後に支払う利息を比べてみてください。
80万円の場合、30日後に支払う利息は、11,835円です 。
50万円の場合、30日後に支払う利息は、7,397円です。
な・ん・と、この差額は4,438円なんですね。
ボーナスが出たとき、旅行や浪費を我慢しておけば、これから、毎月4,000円以上のお金を浮かすことができます。
また、返済期間もグッと縮めることができます。
そのような中で、借金を重ねてしまうと、当然に、生活が苦しくなってしまいすが、もしかすると、使える制度があるかもしれないです。
要は、平成22年(2010年)以前から、借金がある人であれば、もしかすると、過払い金を請求できる可能性があるかもしれないってことです。
過払い金等の請求に関しては、弁護士の先生に相談をしてみて下さい。
近年のCMでよく見る通り、過払い金を請求してみたら、借金の完済ができたという事例もあります。
相談だけなら無料という司法書士事務所や弁護士事務所もあるので、心当たりがあれば一度相談してみてください。
過払い金の請求については、ノウハウを蓄えているところに相談するのがベターなんです。
増え続ける利息に手一杯で、生活がほとんど行き詰まっているという人は、公的機関からの補助を受けられるかもしれないです。
具体的には、生活サポート基金というものがあります。
もし、自分の住んでいる自治体に相談ができるのであれば、相談を検討してみてください。
どんな手段を使っても、生活を再建できる見込みがない場合は、専門家に相談してみましょう。
もしかすると、債務整理を提案されるかもしれないです。
債務整理とは?
債務整理の種類ですが、任意整理・個人再生・自己破産の3つです。
それぞれを簡単に説明します。
任意整理とは、金融機関と話し合い、整理後の利息を減らして返済することです。
個人再生は、裁判所に申し立て、返済額を5分の1か100万円以内にしてもらう事です。
自己破産とは、資産をすべて手放す代わりに、借金をゼロにすることですが、破産申立と一緒に免責の申請もしないといけないので、プロの弁護士に相談して下さい。
いずれもメリット・デメリットがありますが、今後しばらくの借入が難しくなることは共通しています。
因みに、債務整理の履歴は、個人信用情報機関(CIC等)に残ってしまうので、しばらく、クレジットカードやローンの契約は難しくなるでしょう。
自己破産を選べば官報に名前が載りますが、免責をすれば、10年後はカード利用や、クレジット契約ができる可能性があります。
生活苦の状態になってしまっては、返済なんて元も子もないですから。
いつか、再生ができるのであれば、選択肢のひとつとして検討ができます。
仮に、クレジットカード契約やローン契約を組めなくても、生きることに何ら支障はきたさないです。
単純に、現在支払っている利息を減らしたいのであれば、借り換えを検討してみてください。
借り換えに特化しているローンであれば、金利が低く設定されている場合があります。
借り換え専用になっていることがあり、この場合はカードローンとして、新たに借入をすることはできません。
しかし、今後、しばらく借金を控えるという意味では、寧ろありがたい決まりなのではないでしょうか。
借り換えのメリットとは?
利息を減らせる可能性が高い事です。
ローンの利用に当たっては、最低限のみ借り入れ、任意返済に努め、返済総額を抑えるべきことは言うまでもないです。
もしも、あちこちから多重債務をしていて、計画がたてづらいというのであれば、ひとつの消費者金融で一本化するというのも一つの手です。
借入と返済についてシンプルに考えることができるので、これをすることで返済に対する姿勢が変わってくると思います。
そして、消費者金融で一本化するのであれば、利息がゼロ円の期間があるところを選ぶと良いでしょう。
一定期間でも利息が発生しなければ、それだけでも楽になるはずです。
借金が完済できたとしたら、しばらくは、借金をすることは控えましょう。
近年では借入の方法が非常にシンプルになり、ますます金銭感覚が鈍化しやすくなっています。
借金を繰り返す人っていうのは、総じて見えっ張りな傾向があります。
見栄っ張りだから、借金をしてでも自分の生活を少しでも良く見せようとするのです。
例えば、明らかに所得と釣り合わないマンションに住んでいたり、あるいは、高級車に載っていたりというような感じの人です。
借金を抱えている人は、見栄を張ってはいけないんです。
少しでも、自分をリッチに見せたいだなんて考えは、今すぐ捨てるべきなんです。
生活水準は、一度上げてしまうと、その後に下げるのが非常に難しいので、自分の所得にあった暮らしをしましょう。
良い暮らしをするのが許されているのは、平均よりも高い収入があり、なお且つ、借金がない人だけです。
借金がある人は、望むと望まざるに関わらず、慎ましく暮らす以外の道はないのです。
とはいっても、いきなり見栄を張るのをやめろと言われても、簡単に実現できるわけはありませんよね。
それができなかったから、借金を重ねてしまったんだよ、という人もいらっしゃいます。
見栄を捨てる一番簡単な方法とは?
身の回りのものは、自分の価値を上げてくれることには、つながらないと気づくことです。
ブランド物のバッグも、高級車も高級マンションも、それ自体に価値があるのであって、それを持っている人に、価値があるわけではないです。
そんなものにお金をかけるくらいだったら、自分のスキルアップに投資をして、将来の収入増を目指したほうが、遥かに有益といえます。
借金をしていると、節約志向になります。
節約しようと考えることは、間違いではないのですが、中には節約の仕方が非常にヘタで、それゆえに、かえって借金を重ねてしまう人がいます。
例えば、目の前にお米が売ってたとして、その価格は、5kgで2,000円です。
しかし、ここから少し離れたスーパーに行けば、同じお米が、なんと5kgで1,800円で売っています。
少し離れたスーパーにいくと、時間を30分余計に消費します。
さて、あなただったらどうしますか?
答えは、人それぞれですが、基本的には、目の前にあるお米を買うのが正解です。
30分余計に時間を消費することによって、得られる利益が200円ということは、30分を200円で売っているのと変わらないのです。
30分を200円で売るということは、1時間を400円で売るということですね。
つまり、時給400円の仕事をしているのと、あまり変わらないのです。
時給400円は、日本全国、すべての、地域の最低賃金を下回っています。
時給400円のバイトをする人なんて、まず、いないと思われますが、一方で、このように、時給400円相当の節約を、喜んでしてしまう人がいます。
人生の時間が、無限にあるなら、節約も悪くないです。
しかし、人生の時間は、残念ながら有限です。
その、一部分を使って節約するのならば、本当にその時間に見合った額が節約できるのか、費用(かかる時間)対、効果(節約できる金額)は、十分かを考えたほうが良いでしょう。
毎月の支出は?
必ず支出しなければならず、支出額も、ほぼ決まっている固定費と、月によって大きく支出額が異なる変動費があります。
家賃や携帯料金は前者に、遊興費や飲食代などは後者に含まれます。
このうち、より効率的に削りやすいのは、固定費です。
固定費というのは、一度時間を掛けて削ってしまえば、後は、何の労力をかけずとも、勝手に支出が減るので、費用対効果に優れています。
例えば、月額料金が8,000円のスマートフォンを解約し、月額料金が5,000円のものに乗り換えたとします。
この場合、1年で節約できる金額は36,000円となります。
仮に、変更にかかった総時間が、1時間だとすれば、時給36,000円の仕事をしたのと同じようなものです。
機種変に相当迷って、10時間掛けたとしても、時給3,600円です。
これは非常に大きいですね。
このように、費用対効果が高いところを、集中的に削るのが、節約のポイントなんです。
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